2019年7月にダイヤモンドオンラインに以下の記事が掲載された。
内容は毎日新聞が社員の年齢バランスの偏りを解消することを主な目的として200人(社員の一割)の早期退職を募集するというもの。
記事の中では、社員が減ったことにより労働過重になっている、モチベーションが下がって人員流出が止まらない、役員発言がさらに現場の士気を低下させた、など
の内部の問題が列挙されている。
本誌が入手した労働組合資料によれば、丸山昌宏社長は5月29日、早期退職優遇制度を労組に提案した際、
「構造改革を先送りしてきた結果、50歳代以上が社員の4割強を占め、さらに管理職が3割以上を占めるいびつな構造になっている」
と危機感を語った。驚くべきことに50歳代の社員の半数が部長職以上に就いているという。
Abemaプライムでの特集
これを受けてAbema TVのAbemaプライムでもこの問題が取り上げられた。
ゲストの石戸諭さんと河内孝さんのお二人ともがおっしゃっていたのが、今までの新聞づくりのままやっていくのではなくどこが強いのかを見直すべきだ、ということ。
石戸諭さんがおっしゃっていたことのメモ
記者の仕事がなくなるわけではない。
若手の教育の場であった地方支局とそうではない支局を切り分けて集中する。
何が強みの新聞なのかを考えるべき。
紙のルールに合わせた編集をやめて、たとえば、社会面や政治面を強化するが県版をやめる、などの対策が必要。
若手は不安になると思うがこれはチャンスなのだ。新聞って何だろうということを考える。
実はインターネットメディアも経営は大変だ。紙のメリットもなくはないがそれを活かす方法も考えるべき。
新聞社には取材能力を持ったジャーナリストを育てるという役割がある。それは今のマスメディアでしかできない。
新聞を読むのは「習慣」だった。
河内孝さんのおっしゃっていたことのメモ
担当役員だった当時、インターネットサイト(Yahoo!Japan、マイクロソフトなど)に記事を売る価格を聞いたら非常に安かった。儲かるわけがなかった。
今、たとえば、朝日新聞社の決算は不動産収入が半分ぐらいだったりする。その収入があるうちにデジタル化するなどモデル転換するべき。
紙がなくなるのを待つのではなく「意識的に」新聞紙をやめるべき。
取材用飛行機など不要なものこそやめるべき。
今の新聞社が通信社となる時代が過渡期には来るのではないか。
デジタル版読者としては
自分はデジタル毎日を購読している。毎朝読むという習慣はなく、連載記事をまとめ読みすることもあるし、全く読まない日もある。
紙の新聞の配達や印刷の規模は縮小してもいいのだが、自分の年齢だと紙のイメージは見たいことがある。
リアルタイムなニュースと新聞
リアルタイムで何かの事件の続報をすぐに見たいことはあるのだが、そのときには、各紙がそろって掲載していなくてもいいかも、と思う。
TV局のニュースサイトなどで速報を見て、次の日のデジタル新聞で詳しいことを読む、という使い分けでも困らない。
続けてほしい記事
仮に今のコンテンツを見直します、と毎日新聞が言ったときに、何を残してほしいか考えてみた。
デジタル専用コンテンツ
今一番よく読むのが、政治プレミア、医療プレミア、経済プレミアというデジタル版の企画コンテンツ。特に医療プレミアは過去記事を遡って読むことも多い。
政治プレミアは(送ったことはないが)テーマが提示されて読者が投稿できるコーナーがあって面白い。
紙面コンテンツ
紙面にも掲載されている連載の中では
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藤原帰一の映画愛。
競馬予想。
囲碁の棋譜。
をよく読む。
紙がなくなると困る?
紙の新聞がなくなると不便になることも少しはあると思う。
チラシ
たとえば、デジタル版に切り替えたとき、家族はチラシが見れないと困ると言っていた。食品スーパーなどのチラシはインターネットのサービスで見ることができるので困らないが、地元の安売りの店などがときどき入れるチラシは代替手段がない。
棋譜・出走表
今の毎日デジタルでは紙のイメージビューワでしか、棋譜と競馬の出走表を見ることができない。
競馬ブックのように、お店で紙で出力できる(コンビニで印刷できる、とか)ようになっていたらいいのかな、とも思う。
たとえば、囲碁の棋譜解説の部分だけを一局分印刷できる、というサービスがあったりしてもいいと思う。
雇用がなくなること
新聞を配達することに関連する仕事が少なくなるだろう。現在どのくらいの方が専業で働いているのかわからないが、今までも発行部数は減っているので、もう余り多くないのだろうか。
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